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2011.10.09 Sunday

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2004.11.20 Saturday

こしのまほらに地をしめて

■特急サンダーバード

列車の窓越しに流れては消えてゆく夜の街、町… そんな光景に目を細めながら、
僕はなぜだか贅沢な気分だった。
ただ行きたい、憧れの地を目指してまっすぐに駆けてゆく、
むさぼるように大地を踏破してゆく列車。。
そんな“豪快さ”が、自分には身に余る代物だと思えたからなのかもしれない。

福井へ近づくにつれ、だんだんと気持ちが澄んでゆくのを感じた。
いつしか体調も治っていた。
列車に乗って眠りにつくまでは熱っぽくて眩暈がするほどだったのに不思議なもの。。

そんなことを思いながら、僕はシートに深く腰掛け直す。

もうすぐあの場所へ行ける。

誰かのことをいつでも 想い過ぎるときは
一人ぼっちの自分を 痛いくらい感じるね
魔法にかけられたように 輝く街の中で
ねじれる胸がまんする 背中なら心配です

今頃どうしてるのか 僕にはわからないけど
今君が元気でいるなら それでうれしいよ


CDから流れる槇原敬之の歌が、心に響いた。


■春江

ぽつぽつと小雨が降っていた。
あの時に見た──たった2ヶ月前に見たあの光景が、今また眼前に広がっていた。
大きく息を吸い込んで、駅からまっすぐのびる道へ足を踏み出す。

あたりはもう真っ暗で、いくつか灯る街灯だけが道を照らしていた。
静寂な夜の町、小川のせせらぎが近くに聞こえ…
その音に誘われるようにして橋のたもとへ行き、しばし耳を澄ませてみる。
なんて心地よい夜の調べだろう。。

…………

そして、また歩みを進めた。
自分の歩く足音だけがやけによく聞こえて、
その一歩一歩に、“歩いているんだ”という実感が沸いてくるのだった。

ただ歩いているだけで、僕はうれしかった。
空を見上げても星は見えなかったけれど、何物にも遮られないこの満天の空は、
都会の喧騒を忘れさせてくれ、心を癒してくれるようだった。

こんなにも穏やかな気持ちになれたのは、いつぐらいぶりだろう。
自然の音に耳を傾けていると、時の流れがゆっくり感じる。

高橋愛の大切に思うこの町は、彼女の心のようにやさしく美しい町。
彼女の息吹の感じられる、素敵な場所だ。

大好きな子の故郷を訪ねることが、こんなにも幸せなことだなんて知らなかった。

僕は夜の風に恋をした。



夜。
宿泊先の部屋で、手紙をしたためた。
書く内容と言ってもなんてことない、いつもどおり似たようなもの。
でも、今夜は自分でも不思議なくらいすらすらと書けたよ。

…照れ隠しが見え見えなのは、しょうがないんだ。

福井 | comments(0) | - |

2011.10.09 Sunday

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